自分はダメな人間だと思い込んでいる人の解決方法3選

目次

自分はダメな人間だという思考を理解する

成功したら喜び、失敗したら悔やむ。
そして、できたら失敗したことは早く忘れたいと思います。
これが一般的な考えの人です。

ところが、成功した時はあまり喜ばす、
失敗した時はダメだダメだと自分にダメ出しをし続ける人がいます。
さらに大成功した時も、その成功のなかにある少しの失敗に目を向け、ダメだダメだと言います。

そうすると、成功してもダメ、失敗してもダメ、すべてダメとなります。
自己評価は下がるし、落ち込むし、気分はうつ状態になります。

なぜ、このような心理状態になるのでしょうか?
ある心理学者は、これは自己認知スタイルの問題であるとしています。

そして、このような人は抑うつ的自己意識スタイルを持っていて、
自分の悪い点、悪い状況のみ注意を向けてしまうタイプだとしています。
悲観的で、愚痴っぽく、浮かないタイプです。
そのことを実験的に明らかにしています。

【実験】
大学生に抑うつテスト受けさせて、抑うつ的な人とそうでない人に分けます。
そして、易しくて成功する知的テストと、難しくて失敗するテストを受けさせます。
その後、自己意識調査をします。

誰もが自分が失敗したテスト(難しいテスト)を受けた後は自己意識が高まりました。
つまり、「難しくて全然わからない」と自分に対して意識が向きます。
これが自己意識が高まるということです。

ここで、驚くような結果が出ました。
その後、その大学生たちに別の実験に参加してもらったり、またはしばらく時間が過ぎた後、
もう一度、この自己意識調査をしました。

すると、抑うつ的な人とそうでない人の両者に変化が見られました。
最初に行ったテスト(易しいテストと難しいテスト)について、
抑うつ的でない人は、成功した時のことで自己意識が高まったのですが、
抑うつ的な人は、失敗した場合の方が自己意識が高まったのです。

つまり、抑うつ的な人は失敗したことをいつまでも引きずり続け、
失敗したという意識をもちつづけていることになります。
これがさらに抑うつ的な人をさらに鬱(うつ)にしてしまいます。

抑うつ的な人は、失敗した方のテストについて意識が向いて、
抑うつ的でない人は、成功した方のテストに意識が向くということです。

注意してほしいことは、抑うつ的な人は、自分はマイナス思考する癖がある認識しておくことです。
そして、何か落ち込んだり、ダメだと思ったりするときは、
一般的には(大多数の人)もっと楽観的に考えるのだと認識して下さい。

小さな成功にも目を向ける

物事のマイナスばかりみているとプラスが見えなくなります。

次のような実験があります。色彩記憶テストの実験というものです。
お時間がある方はトライしてみて下さい。

  1. 3分間自分の周りの青色のものをみつけて、そのものをできるだけ記憶する。
  2. 目を閉じて1分間記憶を保持させる。
  3. 目を閉じたまま、自分の周りにあった、赤色の物を思い出してみてください。

どうでしたか?の課題は難しかったのではないでしょうか?

つまり、青い物ばかり注意を向けていると、頭の頭の中は青い物でいっぱいになります。
実際に赤色の物があっても目に留まらす、記憶に残らないのです。
青色の物を憂鬱なものと考えれば、先ほどの自己意識スタイルのことが理解できると思います。

毎日、小さな出来事が無事に終わっているということは、それらは成功しているということです。
それらにきちんと目を向けていくこと(意識していくこと)が大切です。

遅刻せずに出勤できた。事故に遭遇しなかった。クレームの連絡がなかった。
頭痛がなかった。肩こりを忘れていた。朝ご飯を食べる時間があった。
職場の雰囲気がふんわりしていた。電車に間に合った。などなど…です。

小さな成功を意識していくことで心が安定していきます。

思考を変える

思考を変えるとは、考え方を変えることです。
これは内面を変化させることです。これはとても難しいです。しかし、方法がないわけではないです。

それは、行動を変えてみるということです。
内から難しいので、外から変えていこうということです。
つまり、今まで行っていた行動を少しでも変えてみるということです。

小さなことでいいのです。例えば、姿勢を整える、でもいいのです。
背筋を伸ばして歩いていると、自分も周りにも颯爽とした印象を与えていい気分になります。

今までおしゃべりだったけど、これからは話を始める前に10秒してから話すようにしようとか、
帰宅後、5分間だけ家の周りを歩こうとか、食わず嫌いだったブドウを食べてみようとか、
青系の洋服が多いけど、今度は赤系など明るい色の服を着ようとか……。

ここでポイントは行動を変えて、その感想を自分で味わってみることです。(意識する)
そして、さらに行動の変化が必要なら実行してみて下さい。

例えば、姿勢を整えて歩くとお腹周りがきついので、もう少し運動して体を引き締めよう、とかです。
嫌いなブドウを食べてみて、思ったよりおいしかったと感じるかもしれません。
そしたら、色々なブドウを食べ比べてもみるのもいいと思います。

そして大切なのは継続です。行動を変えて継続していくと、思考に変化が出てきます。
もっといえば、思考を変えるには行動からアプローチするのが一番の近道だということです。

まとめ

自分はダメな人間だと思い込んでいる人の解決方法3選として以下をお伝えしました。

  1. 自分はダメな人間だという思考を理解する
  2. 小さな成功にも目を向ける
  3. 思考を変える

以上の3点を、全て実行しようとすれば無理があります。
できるところから、1つ2つでも始めて見て下さい。
忘れたら、思い出した時から再スタートです。

信じる者は救われる、という諺があります。
信じて実行に移せばちょっとずつ変化が膨らんできて、時間の経過とともに、
例えば、周囲の人から明るくなったね、最近落ち着いたね、と言われるかもしれません。
言葉ではなくても、対人関係がスムーズになったりします。

まずは、自分が自分の味方であること、自分を信じようという想いで行動に移すことが大切です。

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